在留期間更新は期限ぎりぎりでも大丈夫?「特例期間」と不許可のときの出国準備
更新日:2 日前
在留期限の前に更新や変更の申請をしておけば、期限が過ぎても、結果が出るまで(最長で期限から2か月)は今の在留資格のまま日本にいられます。これを「特例期間」といいます。ただし、「期限の前日に出せば大丈夫」と考えるのは危険です。ぎりぎりの申請にどんなリスクがあるのかを、入管法と出入国在留管理庁の案内にそって解説します。
この記事でわかること
特例期間とは何か(入管法第20条第6項)
更新の申請はいつからできるか、審査にどのくらいかかるか
特例期間が使えない人
ぎりぎりに申請したときの2つのリスク
期限の前と後で、不許可になったときの違い
特例期間とは
在留期間の更新や在留資格の変更を、在留期限の日までに申請した人は、期限が過ぎても、次のどちらか早い日まで、今の在留資格のまま日本にいることができます(入管法第20条第6項、第21条第4項)。
申請の結果(許可・不許可)が出た日
在留期限の日から2か月を経過する日
この期間を一般に「特例期間」と呼びます。期限の日までに申請が受け付けられていることが条件です。期限を1日でも過ぎてから申請しても、特例期間はありません。
2か月を過ぎると、申請中でも不法残留になる
特例期間は最長2か月です。出入国在留管理庁のQ&A(Q61)でも、在留期限から2か月を過ぎると、申請中であっても不法残留になると案内されています。2か月が近づいても結果が出ない場合は、入管に状況を問い合わせましょう。
特例期間が使えない人
30日以下の在留期間を決められている人は、期限の前に申請しても特例期間はありません(入管法第20条第6項のかっこ書き)。期限までに結果が出なければ、そのまま在留期限を迎えてしまうので注意が必要です。
申請はいつからできる?審査の期間は?
更新の申請は、在留期限の3か月前からできます。在留期間が3か月以下の人は、その期間の半分が過ぎてから申請できます(出入国在留管理庁Q&A Q22)。
出入国在留管理庁が公表している標準的な審査期間は次のとおりです。
申請の種類 | 標準処理期間 |
在留期間更新許可申請 | 2週間〜1か月 |
在留資格変更許可申請 | 1か月〜2か月 |
あくまで目安で、追加の資料を求められたり、申請が多い時期だったりすると、もっとかかることがあります。
ぎりぎりに申請したときの2つのリスク
特例期間があるので、期限の前日に申請しても、すぐに不法残留になるわけではありません。それでも、ぎりぎりの申請には次の2つのリスクがあります。この2つは別の問題なので、分けて考えましょう。
リスク1:審査中に追加資料を求められたとき、準備の時間が短い
審査の途中で、入管から追加の資料を求められることがあります。期限の直前に申請していると、特例期間の2か月のうちに、資料の準備と審査の両方を終えなければなりません。資料を集めるのに時間がかかると、それだけ審査も遅れます。
リスク2:期限の後(特例期間中)に不許可になると、出国準備の期間しか残らない
在留期限が過ぎたあとに不許可になると、もとの在留期間はもう残っていません。この場合、多くは出国の準備をするための「特定活動」という在留資格への変更を勧められ、その期間のうちに日本を出ることになります。
総務省の情報公開・個人情報保護審査会の答申(令和2年1月21日)に引用された当時の入国・在留審査要領では、この出国準備のための特定活動の在留期間は、特段の事情がない限り30日以下とする扱いとされていました。30日以下の在留期間には特例期間がないので、その期間内に改めて申請しても、結果が出る前に期限を迎えるおそれがあります。
一方、同じ審査要領では、再申請の意思があり、新しい資料で不許可の理由が解消され、許可の可能性が相当程度あるといった特段の事情があれば、30日を超える期間が決められることもあるとされていました。30日を超える在留期間であれば、その期間内に申請すれば特例期間が付きます。ただし、これは個別の判断で、必ず認められるものではありません。現在の運用は、入管に確認が必要です。
▶ お気軽にご相談ください(年中無休 9:00〜20:00)
お電話:090-2713-7500 / LINEで相談する / お問い合わせフォーム
期限の前に不許可になった場合は?
在留期限の前に結果が出て不許可になった場合は、残っている在留期間のうちに、不許可の理由を確認し、資料を整えて再申請することができます。期限まで余裕を持って申請しておけば、それだけ立て直しの時間を持てるということです。
不許可になったときは、入管で不許可の理由の説明を受けられます。何が足りなかったのかを確かめてから、再申請するかどうかを考えましょう。
余裕を持って申請するために
在留カードの期限を、カレンダーやスマートフォンに登録しておく
期限の3か月前になったら、必要な書類を集め始める
会社の書類(在職証明書、給与の資料など)が必要なときは、早めに会社にお願いしておく
転職・結婚・離婚など、前回の申請から状況が変わった人は、特に早めに準備する
税金や社会保険料の支払いを確認しておく。許可するかどうかの判断では、納税などの義務を果たしているかも見られます(出入国在留管理庁「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」。令和8年6月改正)。未納があると分かってから納めるのでは間に合わないこともあるので、早めに納税証明書などで確かめておきましょう
よくあるご質問
Q1. 在留期限の当日に申請しても間に合いますか?
A. 期限の日までに申請が受け付けられれば、特例期間の対象になります。ただし、窓口の受付時間を過ぎると受け付けてもらえないので、当日の申請はおすすめしません。
Q2. 特例期間中に海外へ出国できますか?
A. 再入国許可やみなし再入国許可で出国することはできますが、在留期限から2か月を経過する日までに戻って、結果を受け取る必要があります(出入国在留管理庁Q&A Q23)。戻れないと、在留資格を失うおそれがあります。
Q3. 特例期間中も働けますか?
A. 特例期間中は、今の在留資格のまま在留できるので、その在留資格で認められている活動を続けることができます。
Q4. 在留期限を過ぎてしまいました。どうすればよいですか?
A. 期限を過ぎてからの更新・変更の申請には特例期間がなく、不法残留の状態になっているおそれがあります。すぐに入管にご相談ください。行政書士にご相談いただくことも可能です。
Q5. 行政書士に頼むと何をしてもらえますか?
A. 期限までのスケジュールづくり、必要書類のご案内、申請書と理由書の作成、申請取次行政書士として入管への申請の取次ぎをします。不許可になった後の再申請のご相談もお受けしています。
在留期間の更新・変更のご相談は開田行政書士事務所へ
開田行政書士事務所は、菊陽町の申請取次行政書士事務所です。菊陽町・合志市・大津町・熊本市など熊本県内の外国人の方と、外国人を雇用する企業様の在留期間更新・在留資格変更をサポートしています。「期限まであと少ししかない」「前回の申請から仕事が変わった」という方も、まずはご相談ください。料金の目安は報酬額一覧をご覧ください。
お電話(090-2713-7500、年中無休 9:00〜20:00)またはお問い合わせフォームからご連絡ください。ご相談は日本語が基本ですが、機械翻訳や通訳を使って対応することもできます。
LINEでもご相談いただけます:LINEで相談する(友だち追加)
■ 関連ページ
(執筆:行政書士 開田 桂樹 開田行政書士事務所 代表/熊本県行政書士会所属)
最終確認日:2026年10月11日(入管法の条文はe-Gov法令検索、申請時期・特例期間の注意点・標準処理期間は出入国在留管理庁の公表内容、許可の判断で考慮される事情は「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」(令和8年6月改正)、出国準備の特定活動の扱いは総務省 情報公開・個人情報保護審査会の答申に引用された当時の審査要領による)

コメント