親に遺言を勧めたいときの切り出し方と、遺言の種類|熊本
更新日:2 日前
「親に遺言を書いておいてほしい。でも、どう切り出せばいいのか分からない」──そんなご相談を、ご家族からいただくことがあります。遺言は、親ご本人の気持ちを形にして、残されたご家族が迷わないための大切な準備です。ただ、お金や「もしものとき」の話なので、切り出しにくいのも当然です。この記事では、話しやすいきっかけと、遺言の種類・手続きをご説明します。
この記事でわかること
親に遺言の話を切り出すきっかけと、気をつけたいこと
自筆証書遺言と公正証書遺言の違い
法務局で遺言を預かってもらう制度
準備するものと、だれに相談すればよいか
切り出し方のヒント
自分のこととして話す:「自分も、もしものときのために書いておこうと思って」と、自分の準備の話から始めると、親も構えずに聞きやすくなります。
きっかけを使う:ご親戚の相続で困った話を聞いたとき、テレビや新聞で相続の話題が出たとき、実家に帰ったときなど。
「何を残すか」より「どうしてほしいか」を聞く:財産の額ではなく、「実家や畑はどうしてほしい?」「お墓のことは?」と、親の希望を聞く形にすると話が進みやすくなります。
一度で決めなくてよい:一回で結論を出そうとせず、何度かに分けて話すことをおすすめします。
決めるのは親ご本人:遺言は、親ご本人の意思で書くものです。内容を押しつけたり、急がせたりしないことが大切です。
遺言の主な種類
自筆証書遺言 | 公正証書遺言 | |
作り方 | 本人が全文・日付・氏名を手書きし、押印(財産の一覧はパソコンで作ることもできます。その場合は各ページに署名・押印が必要) | 公証人が本人の話をもとに作る(公証役場のほか、条件によりウェブ会議や出張でも作れる場合があります) |
費用 | ほとんどかからない(法務局に預ける場合は手数料3,900円) | 公証人の手数料(財産の額による)がかかる |
証人 | 不要 | 2人必要(お子さんなど相続人になる人は証人になれません) |
保管 | 自宅、または法務局の保管制度 | 公証役場で保管 |
家庭裁判所の検認 | 必要(法務局に預けた場合は不要) | 不要 |
向いている方 | 費用をおさえて、自分のペースで書きたい方 | 形式の不備を防ぎたい方、手書きが難しい方 |
法務局で遺言を預かってもらう制度(自筆証書遺言書保管制度)
手書きの遺言を法務局に預けられる制度です。なくしたり、書き換えられたりする心配が減り、相続のときに家庭裁判所の検認も不要になります。申請はご本人が法務局に出向いて行います(予約制)。
熊本県内では、熊本地方法務局(熊本市中央区大江)と、宇土・玉名・山鹿・阿蘇大津(大津町)・八代・人吉・天草の各支局で保管の申請ができます。遺言者の住所地・本籍地・所有する不動産のいずれかが熊本県内にあれば、県内のどこでも申請できます(予約制。平日8:30〜17:15)。
公正証書遺言を作る公証役場は、熊本県内では熊本合同(熊本市中央区九品寺)・八代・天草の3か所です。証人になってくれる方が見つからない場合は、公証役場で紹介を受けることもできます。
準備するもの(例)
財産の一覧(不動産・預貯金など)。農地や土地は、地番が分かる書類(固定資産税の通知書・登記事項証明書など)
遺言で財産を受け取る人の情報(氏名・生年月日・続柄など)
本人の戸籍や印鑑証明書など(公正証書遺言の場合)
▶ ご相談はお電話でどうぞ(年中無休 9:00〜20:00)
お電話:090-2713-7500(お電話でのご相談も大歓迎です。ゆっくりご説明します)
菊陽町・合志市・大津町・菊池市・熊本市は、ご依頼後、必要に応じてご自宅へ伺います(交通費は実費)。親ご本人とご家族ご一緒のご相談も歓迎します。
当事務所がお手伝いできること
親ご本人のお話をうかがい、遺言の文案を作る
戸籍・財産の資料を集める
公正証書遺言の場合、公証役場との調整、証人のお手伝い
法務局の保管制度を使う場合の、書き方の確認と手続きのご案内
ご家族の間で意見が分かれていて、争いになっている場合は、弁護士へのご相談をおすすめします。相続税のことは税理士、不動産の登記は司法書士と連携します。料金は「報酬額一覧」をご覧ください。
よくあるご質問
Q. 親が「まだ早い」と言って、話を聞いてくれません。
A. 無理に進めず、まずは「どうしてほしいか」の希望を聞くところから始めてみてください。ご本人のペースを大切にすることが、結果的に話が進みやすくなります。
Q. 親が手書きで長い文章を書くのが難しそうです。
A. 公正証書遺言なら、公証人が作るので手書きは要りません。自筆証書遺言でも、財産の一覧はパソコンで作ることができます(各ページに署名・押印が必要です)。
Q. 子どもが一緒に相談に行ってもいいですか?
A. はい、ご家族のご同席を歓迎します。ただし、遺言の内容を決めるのは親ご本人ですので、ご本人のお気持ちをうかがう時間も大切にします。なお、公正証書遺言の証人には、お子さんなど相続人になる人はなれません。証人は当事務所でお手伝いできます。
熊本で遺言・相続のことは、開田行政書士事務所へ
菊陽町の開田行政書士事務所では、菊陽町・合志市・大津町・熊本市を中心に、遺言の作成のお手伝いや相続の手続きをサポートしています。ご依頼後は、必要に応じてご自宅へ伺います。
■ 関連ページ
執筆:行政書士 開田 桂樹(開田行政書士事務所)
確認日:2026年10月31日(自筆証書遺言の方式は民法第968条、自筆証書遺言書保管制度は法務省 https://www.moj.go.jp/MINJI/09.html ・熊本地方法務局 https://houmukyoku.moj.go.jp/kumamoto/page000001_00331.html ・同「遺言書保管所及び管轄区域一覧」、公正証書遺言は日本公証人連合会 https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow02 ・熊本県の公証役場 https://www.koshonin.gr.jp/list/kumamoto による)

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