意外と知らないが、知らなかったでは済まされない行政書士法について
更新日:2 日前

令和8年度 行政書士制度PR動画(日本行政書士会連合会公式・川島海荷さん出演)
2026年1月1日、「行政書士法の一部を改正する法律」(令和7年法律第65号)が施行されました。行政書士法の制定から75周年という節目の年に、行政書士制度が大きく進展する改正です。
主な改正点は①使命の明記、②職責の新設、③特定行政書士の業務範囲拡大、④業務制限規定の明確化、⑤両罰規定の整備の5つです。特に④の業務制限の明確化は、補助金申請書の作成代行を「コンサルティング料」等の名目で行う事業者にも影響します。本記事では各改正点を日本行政書士会連合会の公式情報をもとに正確に解説します。
改正の背景——なぜ今、行政書士法が変わったのか
今回の改正には、大きく3つの社会的背景があります。
①「闇コンサル」問題の深刻化:新型コロナ感染拡大以降、補助金申請を支援するビジネスが急増し、無資格者が「コンサルティング料」「会費」等の名目で官公署提出書類の作成を代行するケースが相次ぎました。これは従来から行政書士法違反でしたが、条文の文言が曖昧なために摘発が難しい状況でした。
②行政手続きのデジタル化:オンライン申請の拡大により、行政書士が電子的手段でも専門的なサービスを提供することが求められるようになり、法的な根拠の整備が必要になりました。
③他士業と比べた「使命」「職責」の規定欠如:弁護士法・税理士法・司法書士法には「使命」という文言が第1条に使われていましたが、行政書士法には使われていませんでした。今回の改正でこれが追加されました(日本行政書士会連合会公式ページより)。
施行日と法律番号(日本行政書士会連合会公式)
「行政書士法の一部を改正する法律」(令和7年法律第65号)は、2025年6月に第217回通常国会で成立し、2026年1月1日(令和8年元日)から施行されました。日本行政書士会連合会会長宮本重則氏による会長年頭談話で施行が公式に宣言されています(出典:日行連公式ページ 2026年1月1日)。
改正①「使命」の明記(第1条)
改
正①
行政書士法 第1条(改正後)
「行政書士の使命」の明記
「目的」から「使命」への格上げ——弁護士法・税理士法と同等の位置づけへ
改正前(第1条)
「国民の権利利益の実施に資することを目的とする」
改正後(第1条)
「行政書士は、その業務を通じて、行政に関する手続の円滑な実施に寄与するとともに国民の利便に資し、もつて国民の権利利益の実現に資することを使命とする」
弁護士法・税理士法・司法書士法と同様に「使命」という文言が第1条に明記されました。行政書士が国民の権利利益の実現に積極的に寄与する専門職であることが、法律上明確化されます。
改正②「職責」の新設(第1条の2)
改
正②
行政書士法 第1条の2(新設)
「行政書士の職責」の新設——デジタル対応が士業法で初めて規定
業務の質の向上・公正誠実な職務遂行・デジタル化への対応努力義務を明文化
新設された第1条の2では、行政書士の職責として以下の内容が規定されました。
・業務の内容及び実施方法の改善・向上に努める義務
・業務を公正かつ誠実に行う義務
・情報通信技術の活用その他の方法により業務の利便性及び効率性の向上に努める義務
「情報通信技術の活用に努める」という規定は士業法として初の明文化です(複数の解説記事で確認)。行政書士がオンライン申請・電子書類・デジタルツール活用に積極的に取り組むことが、法律上の職責となりました。
改正③特定行政書士の業務範囲の拡大
改
正③
特定行政書士制度(行政書士法第1条の3改正)
特定行政書士が「前段階関与なし」の書類でも不服申立てを代理できる
許可申請等の不服申立て(異議申立・審査請求)の代理権が拡大
改正前
特定行政書士が不服申立ての代理をできるのは、自分が作成した書類に係るものだけ
改正後
自分が作成していない書類であっても、行政書士が作成できる書類であれば不服申立ての代理が可能
建設業許可・農地転用・各種許認可等で処分を受けた際の審査請求・異議申立ての代理権が拡大されました。これにより依頼者にとって行政書士(特定行政書士)に相談できる場面が広がります。
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改正④業務制限規定の明確化(第19条)——補助金申請に直接影響
改
正④
行政書士法 第19条(改正)——最も実務影響が大きい改正
「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」の文言追加
コンサルティング料・会費・成果報酬——名目を問わず報酬なら違法と明確化
改正前(第19条)
行政書士または行政書士法人でない者は、業として第1条の2に規定する業務を行うことができない
改正後(第19条)
行政書士または行政書士法人でない者は、他人の依頼を受け「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」第1条の2に規定する業務を行うことができない
補助金申請書の作成代行に直接影響:補助金申請を「コンサルティング料」「会費」「成果報酬(採択報酬)」等の名目で有償で代行することは、行政書士でなければ違法であることが条文上明確になりました。「補助金を得たときだけ報酬を受け取る」形式(成功報酬型)も対象です(日本行政書士会連合会・会長談話より)。
無資格者への依頼には依頼者側にもリスク
行政書士でない者に報酬付きで書類作成を依頼することは、違法行為に加担するリスクがあります。補助金申請・建設業許可・農地転用等の申請書類の作成代行を依頼する場合は、必ず有資格者(行政書士または弁護士)にご依頼ください。
改正⑤両罰規定の整備(第21条の2)
改
正⑤
行政書士法 第21条の2(新設)
両罰規定の整備——法人も罰則の対象に
違反者個人だけでなく、所属する法人(会社)にも罰金が科される
改正前は、行政書士法違反(無資格業務等)で処罰を受けるのは違反した個人のみでした。改正後は、法人の代表者や従業員が違反した場合、その法人(会社)に対しても罰金刑が科される両罰規定が整備されました(第21条の2)。
企業・法人として補助金申請代行等の違法業務を組織的に行っていた場合、法人自体も処罰の対象になります。コンプライアンスの観点から、業務委託先が有資格者かどうかの確認が一層重要になりました。
日行連公式PR動画・川島海荷さんポスターについて
日本行政書士会連合会では令和8年度(2026年度)の行政書士制度PRポスターのモデルに女優の川島海荷さんを起用し、制度PR動画も制作・公開しています。
川島海荷さん出演のPR動画・ポスター(日行連公式)
PR動画(YouTube):https://youtu.be/9Q9kJtcPjrg
公開期間:令和8年8月1日〜令和9年7月31日
PRポスター:一般財団法人日本宝くじ協会の社会貢献広報事業として助成を受け作成。ポスター画像データは日本行政書士会連合会が行政書士会員に対して利用申請制度で提供しています。一般向けのポスター画像は日行連公式ページ(2026年8月3日)でご確認いただけます。
※ポスター画像の無断転載・商業利用は著作権法・日行連の利用規約に抵触します。会員以外の方はポスターを自サイトに掲載することはできません。
日本行政書士会連合会 公式リンク
よくある質問(FAQ)
Q コンサルタントに補助金申請を頼むことはできなくなりましたか?
改正行政書士法(第19条)により、「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」官公署に提出する書類の作成代行を行うことができるのは、行政書士または弁護士等の有資格者に限られることが明確化されました。コンサルティング料・会費・成果報酬(採択報酬)等の名目であっても報酬付きで補助金申請書を代行する場合は行政書士等の有資格者のみが行えます(日本行政書士会連合会・会長談話より)。ただし補助金申請の相談・アドバイス・戦略立案等のコンサルティング行為そのものは引き続き無資格者も可能です。書類の作成代行が報酬付きである場合のみ規制の対象です。
Q 「特定行政書士」とは何ですか?一般の行政書士と何が違いますか?
特定行政書士は、行政書士法に基づく日本行政書士会連合会主催の研修を修了し、考査に合格した行政書士に付与される称号です(行政書士法第1条の3)。一般の行政書士との最大の違いは、許可申請等に対する行政庁の処分に不服がある場合の「審査請求・異議申立て等の代理業務」を行えること。改正後はさらに、自分が書類を作成していない場合でも不服申立ての代理ができるようになりました。
Q 行政書士法改正で何か新しい業務ができるようになりましたか?
主に特定行政書士の業務範囲が拡大されました(改正③)。前段階関与のない書類についても不服申立ての代理が可能になったため、依頼者にとって行政書士(特定行政書士)に相談できる場面が広がりました。また「職責」として情報通信技術の活用が明文化されたことで、オンライン申請・電子書面等の活用がより積極的に推進されます。
Q 開田行政書士事務所では改正行政書士法に関連する相談ができますか?
はい、対応しています。「今依頼しているコンサルタントが有資格者かどうか確認したい」「補助金申請書の作成代行を適法に依頼したい」「許可処分に不服申立てをしたい(特定行政書士業務)」「自動車登録・丁種封印の手続きをしたい」など、幅広いご相談に年中無休でお応えしています。ご相談受付中です。
行政書士へのご相談
改正行政書士法に関するご相談・各種許認可・自動車登録・ビザ申請まで年中無休で受付中。
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日行連公式リンク
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【情報の正確性・著作権について】
本記事の改正行政書士法に関する内容は、日本行政書士会連合会公式ページ(2026年1月1日・会長年頭談話)・令和8年度PR動画・ポスター公開ページ・令和7年法律第65号の条文をもとに2026年9月13日時点で作成しています。PR動画はYouTubeに公開されている日本行政書士会連合会の公式動画を埋め込み表示しています。川島海荷さんのポスター画像は日行連から行政書士会員への提供物であり、会員以外による無断転載・商業利用は禁止されています。本記事は情報提供を目的としており、個別の法的アドバイスではありません。

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