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建設業許可の要件③:財産的基礎要件とは?一般と特定で大きく異なる資金の壁(建設業許可シリーズ第5回)

4月27日
読了時間: 4分

建設業許可を取得するための「4つの要件」のうち、経営経験(経管)や技術力(専技)と並んで重要なのが「財産的基礎要件」です。これは、簡単に言えば「工事を完成させるための資金力があるか」を判断する要件です。


特に、これから建設業許可を検討される経営者様にとって、「一般建設業」と「特定建設業」で求められる基準が大きく異なる点は、経営戦略を考える上で避けて通れないポイントです。第5回では、この資金面の要件について深掘りします。


財産的基礎要件が必要な理由

建設工事は、材料の仕入れや下請けへの支払いなど、先行投資が必要な業種です。万が一、途中で資金がショートすれば、工事は止まり、発注者に多大な迷惑をかけることになります。そのため国は、許可業者に対して、「赤字続きの経営ではないこと」や「一定の流動資産があること」を求めています。


一般建設業の財産要件

「一般建設業」の許可を受けるためには、次のいずれかに該当する必要があります。


①自己資本が500万円以上あること: 決算書の「純資産の部」の合計額が500万円以上あればクリアです。


②500万円以上の資金調達能力があること: 取引先金融機関から発行される「預金残高証明書(500万円以上)」などで証明します。


③直前決算において、自己資本が500万円に満たない場合: 直前の確定申告で条件を満たしていなくても、許可申請時に「500万円以上の資金調達能力がある」ことを証明できれば認められます。


多くの小規模な建設業者様にとっては、この「500万円」を証明することが最初の関門となります。決算書の内容を整理し、純資産が不足している場合は、増資や役員借入金の整理などを検討する必要があります。


特定建設業の財産要件:より高いハードル

「特定建設業」の許可は、発注者から直接請け負った工事を、さらに多額の下請けに出す場合に必要となります。元請として大きな責任を負うため、一般建設業よりもはるかに厳しい財産要件が課せられます。


①欠損の額が資本金の20%以内であること: 赤字の累積が資本金の20%を超えてはいけません。


②流動比率が75%以上であること: 短期的な支払能力を示す指標です。


③資本金が2,000万円以上あること: 企業としての規模が一定以上必要です。


④自己資本が4,000万円以上あること: 盤石な経営基盤が求められます。


特定建設業の許可は、まさに「大手元請業者」としての地位を確立するためのものです。この要件を満たすためには、決算書そのものを計画的に作成していく必要があります。


「資金調達能力」をどう証明するか

「手元に500万円はないけれど、融資を受ける準備はできている」という場合、どのように証明すればよいのでしょうか。一般的には、金融機関から「預金残高証明書」を発行してもらうのが最も確実です。


ただし、申請の直前に一時的に預金を入れるだけでは認められないケースがあります。あくまで「企業としての健全な資金力」が問われるため、日頃の決算書の数字をどう見せるか、つまり「建設業許可を見据えた決算対策」を税理士と連携して行っておくことが非常に重要です。


まとめ:決算対策は許可の準備そのもの

建設業許可を取るためには、その場しのぎの対策ではなく、日頃からの経営管理が不可欠です。許可を見据えて役員借入金の整理を行ったり、利益を確保して純資産を増やしたりする取り組みは、すべて「許可を取得するための準備」です。


次回は、建設業許可の要件として、忘れられがちな「欠格要件(過去の不祥事や法的トラブル)」について解説します。どれほど技術があっても、過去の法令違反などで許可が取れないケースがありますので、ぜひ注意深くお読みください。


開田行政書士事務所のご紹介

開田行政書士事務所では、建設業許可取得を目指す企業様に対し、現状の決算書に基づいた「財産的基礎要件」の診断を行っております。


【対応エリア】

熊本県内(熊本市、菊池市、合志市、菊陽町、大津町ほか)を中心に、日本全国どこからでも対応可能です。


【当事務所の強み】

「500万円の要件を今の決算書でクリアできるのか?」「もし不足しているなら、どう対策すべきか?」といった具体的な資金対策をアドバイスいたします。当事務所は、単なる申請代行ではなく、建設業者様の経営基盤を強くするためのパートナーとして支援いたします。


許可取得を目標に、今の決算からできる対策を一緒に考えましょう。ぜひ一度、開田行政書士事務所までご相談ください。

 
 
 

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