top of page

営業時間9:00 〜 20:00

菊陽町・合志市・菊池市・大津町・熊本市を中心に、国際申請・各種許認可・相続まで幅広く対応。

建設業許可が必要な工事・不要な工事の見分け方:500万円の壁と「附帯工事」の判断基準(建設業許可シリーズ第2回)

4月27日
読了時間: 5分

前回の入門編では、建設業許可制度の全体像と、なぜ許可が必要なのかという理由についてお話ししました。第2回となる今回は、より現場に即した実務的な内容、つまり「自社の工事には許可が必要なのか」を判断するための基準について詳しく解説します。


多くの建設業者様が悩まれるのが、いわゆる「500万円の壁」の計算方法と、判断に迷いやすい「附帯工事」の扱いです。ここを正確に把握していないと、知らず知らずのうちに無許可営業というリスクを抱えてしまうことになります。


500万円の壁:請負代金の計算ルール

建設業法では、軽微な建設工事のみを請け負う場合、建設業許可は不要です。この「軽微な工事」とは、原則として「請負代金の額が500万円未満(消費税含む)」の工事を指します。ただし、建築一式工事の場合は少し要件が異なり、1,500万円未満、または延べ面積150平方メートル未満の木造住宅工事などが該当します。


ここで注意が必要なのは、以下の3点です。


①材料費や運搬費の扱い: 500万円という金額には、顧客から支給される材料の市場価格が含まれます。自社で調達した材料費や工事に必要な経費はもちろん、支給材料費を「材料費」として計算に入れ忘れると、実際には500万円を超えているというケースが少なくありません。


②消費税の計算: 請負代金には消費税が含まれます。ギリギリ500万円を切る契約の場合、税込み価格で計算すると超過してしまう可能性があるため、慎重な確認が必要です。


③分割契約の禁止: 1つの大きな工事を、わざと「500万円未満」に分割して契約することは、建設業法で厳格に禁じられています。工事の設計図面や仕様書、発注内容から見て「実質的に1つの工事」とみなされるものは、契約書を複数に分けても合計額で判断されます。


「附帯工事」の考え方

建設現場では、本来やりたい工事に付随して、別の種類の工事が必要になることがよくあります。これを「附帯工事」と呼びます。例えば、内装工事をする際に、それに付随する簡単な電気工事や大工工事が発生するようなケースです。


建設業法では、許可を受けた建設業者がその工事に付帯する他の工事を請け負う場合、許可がない工種であっても、主たる工事に付随するものであれば請け負うことが可能です。


ここで大切なのは、「主従の関係」です。附帯工事は、あくまで主となる工事を完成させるために必要なものであり、独立して機能するものではありません。例えば、電気設備工事の許可しか持っていない業者が、全く関係のない規模の大きな土木工事を「附帯工事です」といって請け負うことはできません。あくまで主たる工事の目的を達成するために「不可欠」かつ「一体的」である必要があります。


現場で迷いやすいケース:こんな時はどうする?

実務でよくあるのが、「今回の工事は、どの業種に該当するのか?」という迷いです。例えば、キッチンを入れ替える工事は「管工事」なのか「建築一式工事」なのか、あるいは「内装仕上工事」なのか。


工事の性質によって判断が分かれることもありますが、迷った場合は「その工事の本質は何か」を考えます。建築一式工事は、建築物全体を統合的に管理・施工する工事を指すため、単なる内装の入れ替えだけであれば、他の専門工事業種(内装、管、電気など)として判断されるのが一般的です。


判断に迷う工事が発生した場合、発注者との契約内容が不明瞭だと、後から「実は許可の範囲外だった」と発覚することにもなりかねません。契約書や見積書の項目は、できるだけ具体的に記載し、必要であれば工事の性格を整理したメモを残しておくことも、後のトラブルを防ぐためのリスク管理になります。


まとめ:許可は「安心」のための投資

「とりあえず無許可でやってみて、必要になったら取ればいい」と考えていると、大型工事の入札参加資格が得られなかったり、元請業者から「許可がないと下請として登録できない」と断られたりするなど、大きなビジネスチャンスを逃すことになりかねません。


建設業許可は、単なる法的義務ではなく、貴社の高い技術力と経営基盤があることを対外的に証明する「信頼の証」でもあります。500万円未満の工事を繰り返すだけであれば不要かもしれませんが、事業を拡大し、大手企業や公共工事に挑戦していくのであれば、今のうちから準備しておくことは決して損ではありません。


次回は、建設業許可を取得するための最も重要といっても過言ではない、「経営業務管理責任者の要件」について深掘りしていきます。現在の要件が緩和され、より多様な経験が認められるようになっていますので、ぜひご期待ください。


開田行政書士事務所のご紹介

開田行政書士事務所では、建設業許可の要否診断から、将来を見据えた取得計画の策定まで、専門家として的確にサポートいたします。


【対応エリア】

熊本県内(熊本市、菊池市、合志市、菊陽町、大津町ほか)を中心に、日本全国どこからでも対応可能です。


【当事務所の強み】

建設業法は非常に複雑で、工事の実態によって必要な工種や要件が細かく異なります。当事務所では、貴社の工事実績を丁寧にヒアリングし、「どの許可が必要なのか」「今の経験で要件を満たしているか」を分かりやすくご案内いたします。


「これから許可を取りたいが、何から始めればいいか分からない」「今の契約書で許可の要件を満たせるか不安」という経営者様、ぜひ一度開田行政書士事務所へご相談ください。貴社の建設業経営をトータルでバックアップいたします。

 
 
 

コメント


bottom of page