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【第6回】素行要件を深掘り。交通違反や年金・税金の未払いは即不許可?

4月29日
読了時間: 4分

帰化申請の要件の中で、最も「日頃の行い」が試されるのが「素行要件」です。国籍法では「素行が善良であること」と定められています。


「自分は犯罪もしていないし、真面目に生きているから大丈夫」と思っていても、実はこの素行要件で引っかかってしまうケースが後を絶ちません。なぜなら、審査官がチェックするのは単なる犯罪歴だけではないからです。第6回では、意外と厳しい素行要件の具体的な基準について解説します。


1. 交通違反:たかが「青切符」と侮るなかれ

最も多くの申請者を悩ませるのが、車の運転に関する違反です。

スピード違反や駐車違反など、いわゆる「青切符」の違反であっても、過去5年分(状況によりそれ以上)が審査対象となります。


回数の目安: 一般的に、過去5年で5回以上、あるいは過去2年で3回以上の違反があると、素行が善良とはみなされにくい傾向にあります。


重い違反: 酒気帯び運転や無免許運転、人身事故などは、1回でもあれば数年間は申請を控えるべき「重大な不許可事由」となります。


「うっかり」であっても、繰り返せば「日本の法律を守る意識が低い」と判断されてしまいます。


2. 税金・年金の支払い:国民の義務を果たしているか

「日本人になる」ということは、日本の社会を支える一員になるということです。そのため、公的義務の履行については非常に厳格にチェックされます。


税金: 所得税、住民税はもちろん、経営者の場合は法人税や事業税も対象です。重要なのは「支払っているか」だけでなく「期限内に支払っているか」です。滞納がある場合は、完納してから一定期間の経過が必要です。


年金: 最近の審査で特に厳しくなっているのが国民年金です。未加入や未納がある場合は、過去2年分を遡って支払い、かつ領収書を保管しておく必要があります。厚生年金に加入している会社員の方は、給与から天引きされているため基本的には問題ありません。


3. 前科・前歴と家族の素行

過去に刑罰を受けたことがある場合、一定期間(内容によりますが、刑の執行終了から5年〜10年程度)が経過していなければ申請は認められません。

また、自分自身だけでなく、同居している家族が重大な犯罪に関わっている場合なども、審査に影響を及ぼす可能性があります。


4. 資格外活動とオーバーワーク

留学生時代や家族滞在ビザの時期に、週28時間を超えてアルバイトをしていた(オーバーワーク)経験がある場合も、素行要件に関わります。過去の違反であっても、入管法を守っていなかった事実は「素行が善良ではない」と判断される材料になります。


5. もし不安要素がある場合はどうすればいい?

「過去に数回スピード違反をしてしまった」「年金を払っていなかった時期がある」という場合でも、一生帰化できないわけではありません。


正直に申告する: 隠しても法務局はすべて調べ上げます。隠蔽は「虚偽申請」となり、即不許可の対象です。


反省と改善を示す: 違反から十分な期間を置き、その間は無事故無違反で過ごす、未納分をすべて納めるといった「改善の実績」を積むことが大切です。


まとめ

素行要件は、あなたが「日本のルールを守って共生していける人物か」を測る物差しです。もし現在、支払いや違反に心当たりがあるのなら、まずはそれを正し、誠実な生活実績を作ることが帰化への最短ルートとなります。


次回、第7回では、日本人の配偶者や日本で生まれた方などが対象となる「特別帰化」の緩和要件について詳しくお伝えします。


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